1結論:地方で子ども1人なら世帯年収900万円ほしい
地方で子ども1人を育てるなら、世帯年収900万円くらいは目指したい。
東京なら1200万円、首都圏なら1000万円、地方なら900万円。
ここまで下げられる一番大きな理由は、やっぱり住居費だ。
東京のように「家族3人で住める家を確保するだけで月20万円以上」という世界からはかなり離れられる。
広い家にも住みやすく、持ち家も現実的になる。
それだけ見ると「地方なら700万円くらいあれば十分じゃない?」と思うかもしれない。
実際700万円でも普通に暮らせる。
ただ、地方には地方でお金がかかる。
特に大きいのが、
- 車
- 教育
- 大学進学
- 県外への移動
だ。
家が安いからといって、人生全体のコストまで一気に安くなるわけではない。
だから地方で子ども1人なら、900万円くらいあるとかなり余裕を持って選択肢を残せる。
2地方の3人家族なら、毎月これくらい見ておきたい
夫婦と子ども1人で、地方都市やその周辺に住み、極端な節約をせず暮らすなら、ざっくりこんなイメージになる。
| 項目 | 月額の目安 |
|---|---|
| 住居費 | 8〜13万円 |
| 食費 | 8〜11万円 |
| 水道光熱費 | 2.5〜3.5万円 |
| 通信費 | 1〜1.5万円 |
| 日用品・衣服 | 3〜5万円 |
| 教育・保育・習い事 | 3〜6万円 |
| 車・交通費 | 4〜8万円 |
| 保険・医療 | 2〜4万円 |
| 外食・娯楽 | 3〜6万円 |
| その他 | 2〜4万円 |
| 合計 | 36.5〜62万円 |
もちろん地方中核都市、県庁所在地、郊外、かなりの田舎では全然違う。
それでも東京と比べれば、住居費をかなり抑えやすい。
月10万円前後で、東京ならまず無理な広さの家に住める地域も普通にある。
3地方は家がかなり楽
地方で子育てする最大のメリットは家だ。
子ども1人なら2LDK、3LDK、場合によっては戸建ても普通に選択肢に入る。
東京では広さ、駅距離、築年数のどれかを妥協しないと家賃が上がりやすい。
地方なら、広さを取ったうえで住居費も抑えられる。
子どもが家の中で遊ぶ。自分の部屋を作る。荷物が増える。
こうしたことを考えると住居の広さはかなり大事だ。
地方ではここにお金を使いすぎずに済む。
4ただし、車はほぼ生活費になる
地方の家計で無視できないのが車だ。
東京なら車を持たず、電車と徒歩で暮らせる。
地方では通勤、買い物、保育園、病院、習い事、家族での外出まで全部車という地域も多い。
しかも車は買って終わりではない。
- 車両代
- ガソリン
- 駐車場
- 自動車税
- 保険
- 車検
- タイヤ
- 修理
と、ずっとお金がかかる。
夫婦それぞれ通勤で必要なら2台になる。
そうなると、地方で浮いた家賃の一部がそのまま車に消える。
だから「地方は家賃が安いから生活費も東京の半分」とは考えない方がいい。
家は安い。でも移動には金がかかる。
これが地方だ。
5子どもがいると車の価値はさらに上がる
子どもができると、車はさらに便利になる。
ベビーカー、大量の買い物、雨の日の送迎、習い事、病院、家族での外出。
地方では車なし生活を無理に目指すより、車を持つ前提で家計を組んだ方が現実的なことも多い。
その代わり東京のように家賃20万円を払わなくていい。
だから、住宅費を下げて、その一部を車に回すイメージになる。
6教育費は地方でも普通にかかる
地方だからといって、子どもの教育費が全部安くなるわけではない。
塾、習い事、英語、スポーツ、大学受験には普通にお金がかかる。
東京ほど中学受験が一般的ではない地域も多く、地元の公立高校が強い地域なら私立に行かなくてもいい。
これは地方の強みだ。
ただ、大学に行く段階で一気に話が変わる可能性がある。
7地方の一番怖い出費は大学進学かもしれない
地方で子どもを育てるなら、大学進学はかなり重要だ。
地元に希望する大学があればいい。
でも東京、大阪、名古屋、福岡など都市部の大学に行きたいとなると、一人暮らしになる可能性が高い。
そうなると学費だけではなく、
- 家賃
- 食費
- 水道光熱費
- 通信費
- 交通費
- 引っ越し費用
- 家具・家電
まで増える。
月10万円仕送りすれば年間120万円、4年間で480万円だ。
これに学費が乗る。
大学進学だけで、数百万円単位の追加負担が出る可能性がある。
東京に住んでいる家庭なら自宅から通える大学がかなり多い。
地方だとそれができない。
だから、地方は高校まで安いけど、大学で一気に来るくらいに考えておいた方がいい。
8だから教育費を安く見すぎない方がいい
地方では公立小、公立中、公立高というルートがかなり普通で、高校までは東京より教育費を抑えやすい。
ただ「だから大学資金もそんなにいらない」とはならない。
県外進学の可能性を考えるなら、子どもが小さいうちから大学資金を積み立てておく。
これはかなり大事だ。
子どもが18歳で「東京の大学に行きたい」と言ったとき、本当に行く価値があるなら検討できる状態にしておきたい。
9生活費とは別に月10〜15万円は残したい
地方は住居費が安い。
だからこそ、余った分を全部生活水準に使わない。
生活費が東京より10万円安いなら、その10万円を使い切らず教育資金や老後資金へ回したい。
| 毎月の貯蓄額 | 20年間の合計 |
|---|---|
| 5万円 | 1200万円 |
| 10万円 | 2400万円 |
| 15万円 | 3600万円 |
| 20万円 | 4800万円 |
地方で子ども1人なら、月10〜15万円くらいを将来に回せる状態をひとつの目標にしたい。
家が安いという地方のメリットを、貯蓄力に変えられるかがかなり重要だ。
10世帯年収600万円ならどうか
600万円でも地方で子ども1人なら普通に暮らせる。
地域によっては全然困らない。
家賃を抑え、公立中心で、車も高級車を選ばず、派手な固定費を作らない。
この辺を意識すれば十分生活できる。
だから、地方で子ども1人なら900万円ないと無理という話ではない。
ただ600万円だと、車の買い替え、住宅、大学進学、旅行など大きな支出が重なったときに余裕は薄くなる。
600万円は、暮らせる。でも目標としてはもう少し上を見たいという位置だ。
11世帯年収700万円ならかなり現実的
700万円まで来るとかなり現実的だ。
地方で子ども1人なら普通に暮らせる。家もある程度選べる。車も持てる。習い事もできる。国内旅行もできる。貯蓄もできる。
だから「700万円で十分じゃない?」という意見もかなり分かる。
実生活だけを見るなら十分な家庭も多いと思う。
ただ、大学で一人暮らし、私立大学、住宅購入、老後資金まで全部見ていくともう少し欲しい。
12800万円ならかなり余裕が出る
800万円くらいまで来ると、地方で子ども1人ならかなり強い。
住宅費を抑えながら、教育にも使い、旅行にも行き、車も持ち、貯金もする。
この辺をかなり両立しやすい。
正直、生活だけなら800万円で十分余裕と言える家庭も多い。
900万円との違いは生活できるかどうかではない。
選択肢をどこまで残したいか。
ここだ。
大学で県外に出る。住宅を買う。親自身も趣味や旅行を楽しむ。それでも将来資金をちゃんと作る。
そこまでやるならもう一段欲しい。
13じゃあ、なぜ900万円なのか
地方で900万円あればかなり安定する。
広い家、車、子どもの習い事、旅行、大学資金、老後資金。
全部を最高ランクにすることはできない。
でも、全部をそこそこ取れる。
支出が増えたときも、毎回家計全体を組み直さなくていい。
つまり900万円は、地方で贅沢するための年収ではなく、家族3人でかなり余裕を持って暮らすための年収と考えたい。
14東京1200万円、首都圏1000万円、地方900万円
| 暮らし | 目標世帯年収 |
|---|---|
| 東京・子ども1人 | 1200万円 |
| 首都圏・子ども1人 | 1000万円 |
| 地方・子ども1人 | 900万円 |
東京と地方で300万円差だ。
でも地方の生活水準が東京より300万円分低いという話ではない。
むしろ家の広さだけ見れば地方の方が豊かなことも普通にある。
同じ世帯年収1000万円なら、東京では家賃にかなり取られるが、地方ではその分を貯蓄や旅行に回せる。
勤務地に強いこだわりがない、地方でもできる仕事をしている、リモートワークできるという人なら、地方に住むこと自体がかなり強い人生戦略になる。
15ただし、地方なら何でも安いわけではない
地方は家が安い。
ただし車、教育、大学の一人暮らし、県外への移動には普通にお金がかかる。
特に子どもの進学先によっては、高校卒業後に東京との差が一気に縮まる。
だから、地方だから年収600万円で一生余裕と考えるのも少し危ない。
若いうちは余裕があっても、子どもが大学に行く頃に一気にお金が必要になる。
そこまで含めて人生設計したい。
16年収別に見るとこんな感じ
| 世帯年収 | 地方・子ども1人の暮らし |
|---|---|
| 500万円 | 工夫は必要 |
| 600万円 | 普通に暮らせる |
| 700万円 | 十分現実的 |
| 800万円 | かなり余裕が出る |
| 900万円 | 住居・教育・貯蓄をかなり両立しやすい |
| 1100万円〜 | かなり余裕がある |
だから「地方で子ども1人なら、いくら稼げばいい?」と聞かれたら、900万円をひとまず目標にしたい。
17900万円を夫婦でどう作るか
900万円なら、
- 夫450万円+妻450万円
- 夫500万円+妻400万円
- 夫600万円+妻300万円
- 夫700万円+妻200万円
でも作れる。
ただ地方の場合、もうひとつ問題がある。
そもそも高年収の仕事が東京ほど多くない。
世帯年収900万円を作ろうとしても、地方企業だけで夫婦とも高収入を狙うのは地域によっては難しい。
だから、
- 大企業の地方拠点
- 公務員
- 医療職
- 専門職
- インフラ
- メーカー
- リモートで都市部企業に勤める
この辺が強くなる。
つまり地方では、生活費は下がる。でも稼げる仕事も減る。
この両方を見る必要がある。
18結論
地方で子ども1人を育てるなら、世帯年収900万円を目標にしたい。
600万円でも暮らせる。700万円なら十分現実的。800万円ならかなり余裕もある。
でも目標をひとつ決めるなら900万円。
地方の強みは大きい。
広い家に住みやすく、住宅費も抑えやすい。
その一方で、車、教育、大学進学、老後資金にはちゃんとお金がかかる。
家族3人で広い家に住む。車も持つ。子どもに教育の選択肢を残す。家族で遊びにも行く。大学で県外に出たいと言われても検討できる。
それでも将来のお金をちゃんと貯める。
そこまでやりたいなら、世帯年収900万円。
まずはここを目指したい。