1結論:医師は年収1000万円の再現性がかなり高い

年収1000万円を手堅く狙う仕事として、医師はかなり強い。

もちろん簡単ではない。医学部に入り、6年間学び、国家試験に受かり、研修する。ここまでのコストはかなり重い。

ただ、一度医師になったあとを見ると、年収1000万円を超える再現性はかなり高い。

起業のように一発当てる必要もない。営業で毎年トップを取り続ける必要もない。外資系企業で生き残り続ける必要もない。

普通に医師としてキャリアを積んでも1000万円が見える。

だから医師は、高収入の上限が高い仕事というより、収入の下限が高い仕事と見ると分かりやすい。

2医師が1000万円を狙いやすい構造

医師が高年収になりやすい最大の理由は、誰でも医師になれないことだ。

医師として働くには医師免許が必要で、そのためには医学部に入り、6年間の医学教育を受け、医師国家試験に合格しなければならない。

つまり「医師の給料が高いなら明日から医師になろう」はできない。

普通の仕事なら、給料が高いと人気が出て人が集まり、人材供給が増えて給料が下がることがある。

でも医師は資格が入口を塞いでいる。だから給料が高くても供給が一気に増えにくい。この構造がかなり強い。

2-1医療需要はなくなりにくい

もうひとつ大きいのが、需要がかなり安定していることだ。

景気が悪くなったから病院に行くのを全部やめよう、とはなりにくい。

  • 病気
  • ケガ
  • 出産
  • 手術
  • 慢性疾患
  • 高齢者医療

医療そのものの需要は消えにくい。

診療科や地域によって需要差はあるが、医療という市場そのものがなくなる可能性はかなり低い。

景気が悪くなれば採用が減る、広告費が削られる、コンサル案件が減る、不動産が売れなくなるといったことはある。

でも医療は景気が悪くても必要だ。その分、収入も比較的安定しやすい。

2-2地方でも需要がある

医師の強さは、東京に行かなくても需要があることだ。

むしろ地域によっては、地方の方が医師不足ということもある。

年収1000万円を狙える仕事は他にもあるが、総合商社、投資銀行、外資コンサル、大手テックなどは大都市に集まりやすい。

地方に住みたい、地元に戻りたいとなると選択肢が一気に減る。

医師は違う。地方にも病院や診療所があり、医師需要もある。

つまり地方に住みながら高年収を維持しやすい。

地方で子育てをし、広い家に住みながら高収入を取る。医師はこの形を作りやすい仕事のひとつだ。

3専門職のまま高年収を維持しやすい

医師のさらに強いところは、独立しなくても1000万円が見えることだ。

高年収の仕事には、独立しないと上がらない、成果報酬を取らないと上がらない、管理職にならないと上がらないというものも多い。

でも医師は勤務医でも1000万円が十分視野に入る。

病院に雇われ、医師として働き、経験を積む。それでも高い年収を狙える。

もちろん勤務先、診療科、経験年数、当直回数、地域によって差はある。

それでも、会社員でいう平社員のままでは絶対1000万円に届かないという構造ではない。専門職として働くだけでも高収入になりやすい。

3-1管理職にならなくても上がりやすい

普通の会社員が年収800万円、1000万円を超えようとすると、課長、部長、本部長と管理職ルートに入ることが多い。

でも全員が管理職に向いているわけではない。人の評価、採用、育成、社内政治が苦手でも、給料を上げたい人はいる。

医師は、専門職のまま高年収を狙いやすい。

もちろん病院経営や役職に進む医師もいるが、「人を管理しないと1000万円に届かない」わけではない。

専門性そのものに高い値段がついている。これはかなり強い。

経験がそのまま価値になりやすい

仕事によっては若い方が有利なものもある。体力、最新技術、流行への適応を強く求められる仕事では、年齢とともに市場価値が落ちることもある。

医師は比較的逆だ。

経験、症例数、専門性、判断力が積み上がるので、年齢を重ねることがそのままマイナスになりにくい。

もちろん新しい医療知識を学び続ける必要はある。それでも「35歳を超えたら急に価値が落ちる」という仕事ではない。

長期でキャリアを作りやすい。

3-2勤務先を変えても資格が残る

医師免許は特定の会社でしか使えない資格ではない。

病院を変わっても、地域を変えても使える。診療科によって差はあるが、雇用先が変わっても資格そのものは残る。

一般企業では、今の会社でしか通じない経験、社内システム、社内人脈、社内ルールに価値が偏ることがある。

医師免許はそうなりにくい。

だから勤務先が合わない、地元に戻りたい、結婚して引っ越したいとなっても、キャリアを続けやすい。

開業という上振れもある

医師は勤務医でも高収入だが、さらに開業という選択肢もある。

もちろん開業すれば必ず成功するわけではない。物件、設備、人件費、集客、経営まで全部考える必要があり、失敗リスクもある。

それでも成功すれば、勤務医よりさらに上の収入を狙える。

つまり医師は、勤務医として高い下限を持ちながら、開業で上限も上げられる。

安定を取ると収入上限が低い、高収入を取るとリスクが高いという仕事は多いが、医師はその中間を取りやすい。

4医師になるまでのコストは重い

ここまで聞くと「じゃあ医師最強じゃん」と思うかもしれない。

でも当然、代償は大きい。

まず医学部に入る必要がある。難関で、6年間学び、その後に医師国家試験と研修がある。

つまり高収入を得るまでにかなり長い時間がかかる。

大学卒業後22歳で働き始める人と比べるとスタートは遅い。私立医学部なら学費もかなり高い。

国公立なら学費は抑えられるが、入試難易度は高い。

医師は無料で高年収を手に入れる仕事ではない。前半でかなり大きなコストを払っている。

4-1若いうちに稼げない機会損失もある

医学部は6年間ある。普通の大学なら4年で卒業して働けるので、その時点で2年分スタートが遅い。

さらに医学部生活そのものも忙しい。

その分、20代前半で働いて得られたはずの給与、社会人経験、投資の時間を失っている。

だから「30歳で年収1000万円」だけを見るのではなく、そこに到達するまでに何年使ったかまで見る必要がある。

医師は早く稼ぐ仕事というより、時間をかけて強い収入基盤を作る仕事だ。

学費も無視できない

特に私立医学部の学費は重い。

大学によって差はあるが、一般的な私立大学と比べてかなり高いケースがある。

家庭によっては医学部進学そのものが大きな投資になる。

だから「医学部に行けば絶対得」と単純には言えない。

国公立に行けるのか、私立なら学費はいくらか、奨学金を使うのか、親が出すのか。ここまで含めて考えた方がいい。

5高収入の代わりに仕事の責任も重い

さらに大事なのは、医師は高年収だが楽な仕事ではないことだ。

  • 人の命に関わる責任
  • 夜勤
  • 当直
  • 緊急対応
  • 長時間勤務
  • 患者対応
  • 訴訟リスク

診療科によってはかなりハードだ。

だから「1000万円もらえるなら楽勝」という仕事ではない。

むしろ、高い専門性と責任に対して高い報酬が払われていると考えた方がいい。

医師はコスパ最強ではない

医師を「コスパ最強の仕事」と呼ぶのは少し違うと思う。

なるまでが長い。難しい。金もかかる。仕事も重い。

ただし、それを乗り越えたあとを見ると、収入の安定感がかなり強い。

医師は簡単に高収入を取る仕事ではなく、高い初期コストを払って、強い収入基盤を買う仕事と考えるのが近い。

6医師の本当の強さは収入の下限

高年収職を考えると、どうしても年収2000万円、3000万円、1億円と上限に目が行く。

でも人生設計では、上限より下限が大事なこともある。

起業家なら1億円稼げるかもしれないが、ゼロになるかもしれない。営業ならトップなら2000万円でも、成果が出なければ500万円かもしれない。

医師は爆発的な上限だけを見ると他の仕事に負けることもある。

ただ、普通にキャリアを積んだときの収入水準が高い。

だから「手堅く1000万円」というテーマではかなり上位になる。

6-1地方で高年収を取りたいなら特に強い

医師の強さが一番出るのは地方かもしれない。

東京なら1000万円を狙える仕事は商社、金融、コンサル、IT、外資など他にもある。

地方へ行くと一気に減る。

でも医師は残る。

しかも地方では住宅費が安く、広い家にも住みやすい。そこで医師水準の収入を取れれば家計としてかなり強い。

だから地方に住みながら高年収を取りたい人にとって医師はかなり強い資格だ。

7医師に向いている人

医師は単にお金が欲しいだけで選ぶには重い仕事だと思う。

向いているのは、

  • 勉強を長く続けられる
  • 責任の重い仕事に耐えられる
  • 人と向き合うのが苦ではない
  • 専門性を一生磨き続けられる
  • 20代前半を勉強に使ってもいい
  • 長期で安定した高収入が欲しい

という人。

逆に、早く稼ぎたい、20代前半から自由に働きたい、責任の重い仕事は避けたい、勉強を長く続けたくないという人にはあまり向かない。

8まとめ

医師は、年収1000万円を手堅く狙える仕事としてかなり強い。

理由はシンプルだ。

  • 医師免許が必要で供給が制限される
  • 医療需要はなくなりにくい
  • 地方にも需要がある
  • 勤務医でも高収入を狙える
  • 経験を積んでも価値が落ちにくい
  • 転職しやすい
  • 独立という上振れもある

かなり強い条件が揃っている。

ただし、医学部、6年間、国家試験、研修、学費、仕事の責任と、そこまでのコストも大きい。

だから医師は、楽して1000万円を稼ぐ仕事ではない。

若いうちに時間と努力をかなり投資して、その代わり長期間使える強い資格を手に入れる仕事。

一度1000万円を超えるだけではなく、長く安定して1000万円前後以上を稼ぐことを目標にするなら、医師は今でもかなり強い選択肢だと思う。