1結論:子どもの大学進学まで見ると首都圏郊外はかなり強い

子どもを育てる場所を考えるとき、住宅費、家の広さ、親の通勤、子育て環境を見ることが多い。

でも、もう一つかなり重要なのが、子どもが大学へ進学するときに家を出る必要があるか。

ここだ。

地方なら広い家に安く住めて、通勤も短い。子どもが小さいうちはかなり暮らしやすい。

でも18歳になって「東京の大学へ行きたい」となった瞬間、学費とは別に家賃、食費、光熱費、家具、引っ越し、帰省などの費用が追加される。

一方、和光市や松戸などの首都圏郊外なら、東京の大学へ自宅から通える可能性が高い。

つまり、首都圏郊外の住宅費には、子どもの18歳以降の選択肢まで含まれている。

ここまで考えると、首都圏郊外に住むメリットはかなり大きい。

2大学進学は学費だけでなく生活費まで見る

大学へ進学するときに必要なのは、大学の授業料だけではない。

JASSOの学生生活調査でも、学生生活費を学費と生活費に分けている。

生活費には食費、住居・光熱費、保健衛生費、娯楽・し好費、通信費などが含まれる。

つまり大学費用を考えるなら、学校へ払う金+大学生として生活する金まで見る必要がある。

2-1自宅通学なら新しい住居費が発生しにくい

子どもが実家から大学へ通う場合、もちろん食費、交通費、スマホ代などは増える。

でも、新しくワンルームを一つ借りる必要はない。

家具、家電、光熱費も家族の家にある。

つまり、大学進学によって新しい世帯を一つ作らなくていい。

これが大きい。

地方から東京へ出る場合は、実質的に親世帯と大学生世帯の2つを維持する形になる。

2-2子ども2人なら差はさらに大きい

子ども1人ならまだ対応しやすい。

でも子ども2人で、2人とも県外大学となれば話は変わる。

上の子は東京で一人暮らし、下の子も数年後に東京で一人暮らし。

大学在学期間が重なれば、2つの学生住宅を同時に支える可能性もある。

学費も生活費も2人分だ。

だから、子ども2人ほど「自宅から大学へ通える」という価値が大きい。

2-3地方の住宅費差が大学費用で縮むこともある

地方に住むことで住宅費を長年抑えられた。

これは明確なメリットだ。

でもその後、子ども2人とも首都圏の大学へ行き、4年間ずつ一人暮らしとなれば、かなり大きな金額が出ていく。

だから地方と首都圏の住宅費を比較するとき、子どもが18歳になるまでだけを見ると不十分だ。

住宅費+大学進学後の生活費までつなげて見る必要がある。

3首都圏は大学の選択肢が圧倒的に多い

さらに大きいのが大学の選択肢だ。

東京は大学の受け皿が大きく、国立、私立、総合大学、単科大学、理系、文系、芸術、医療、スポーツまで幅広い選択肢がある。

子どもが高校生になって突然「この学部へ行きたい」「この分野を勉強したい」と言っても、首都圏なら希望に合う大学が近くにある可能性が高い。

つまり、子どもが18歳になってから出てくる希望に対応しやすい。

これが強い。

3-1地方では大学選びと引っ越しがセットになりやすい

大学数が少ない地域では、行きたい学部が地元にない、希望する偏差値帯の大学がない、私立しかない、国公立しかないといったこともある。

すると進路を選ぶ時点で、大学選び+引っ越しがセットになる。

単純な大学受験より家計への影響が大きい。

3-2福岡は地方都市の中ではかなり強い

ここで福岡は強い。

福岡は地方中枢都市で大学も集まっている。

地元大学へ進み、そのまま地元就職というルートが成立しやすい。

だから地方都市の中では、自宅通学できる選択肢をかなり持ちやすい。

これは福岡を子育て都市として高く評価できる理由の一つだ。

それでも東京へ出る可能性は残る

ただし福岡でも、東大、一橋、東京科学大学、早稲田、慶應、東京の芸術系大学、特定学部などを目指せば当然東京へ出ることになる。

つまり福岡には地元完結ルートがある。

でも、全国最大の選択肢を使いたければ東京生活費が発生する。

この差は残る。

4和光市・松戸なら東京の大学を自宅通学圏にできる

ここで和光市や松戸が強くなる。

住所は埼玉や千葉でも、大学進学ではほぼ東京生活圏だ。

東京の大学へ実家から電車で通うという選択ができる。

つまり、東京という巨大な大学市場を、自宅通学圏として使える。

これはかなり大きい。

4-1子育てと大学進学を両立しやすい

東京23区に住めば大学には便利だ。

でも子ども2人で70㎡、3LDKとなると住宅費が重い。

そこで和光、松戸、朝霞、柏まで出る。

家族4人が暮らせる広さを確保し、そのうえで大学進学では東京圏を使う。

つまり、18歳までは郊外の住宅環境、18歳からは東京の教育環境。

両方取れる。

これが首都圏郊外のかなり強いところだ。

4-2住宅費は教育アクセス料でもある

首都圏郊外は地方より住宅費が高い。

これは事実だ。

でも、その住宅費を単純に「高い」「損」とだけ考えない。

東京へ通勤できる。東京の大学へ通学できる。東京の就職市場を使える。

これらへのアクセス料でもある。

つまり、親の仕事+子どもの教育+子どもの就職までセットになっている。

4-3家は22歳前後まで使う教育インフラと考える

子どもが小学生までなら、家、公園、学校だけでいい。

でも高校生まで住み、大学生になっても実家を使うなら、住む場所の価値は変わる。

高校、予備校、大学、アルバイト、インターン、就職活動まで見る必要がある。

この意味では、子育て住宅は18年間使うインフラではなく、22歳前後まで使うインフラと考えていい。

4-4大学生になっても実家の価値は続く

大学に入った後も、家は使う。

食事、風呂、洗濯、Wi-Fi、自分の部屋。

全部ある。

親からすると、一人暮らし費用を別途送らなくていい。

子どもからすると、アルバイト代を生活費だけに使わず、勉強、資格、旅行、留学などに回しやすい。

だから、大学へ自宅通学できる家は、18歳以降も家計を助ける。

4-5奨学金を減らせる可能性もある

自宅外生活費が重く、親だけでは出せない。

その結果、奨学金やアルバイトで補うということもある。

自宅から通えるなら、必要な資金そのものが小さくなる。

だから子ども自身が背負う負担も抑えやすい。

5首都圏郊外は遠くへ出すぎない方がいい

ここは重要だ。

首都圏だからいいわけではない。

大学まで片道2時間ではかなりつらい。

東京からかなり離れた郊外まで出れば家は安くなるが、都内大学への通学に毎日90分、120分かかることもある。

これでは自宅通学できても時間コストが大きい。

だから首都圏郊外の中でも、東京へ1時間前後で出られる場所くらいにとどめたい。

5-1和光市・松戸は距離のバランスがいい

和光市や松戸が良いのは、東京のすぐ外ということだ。

住宅は23区外だが、東京へのアクセスはまだ近い。

つまり親の通勤だけでなく、子どもの大学通学にも使える。

子育て期間だけならもっと遠くでもいい。

でも大学進学まで考えると、遠くへ行きすぎない価値が上がる。

5-2柏・朝霞・志木も候補になる

松戸、和光市だけではない。

柏、朝霞、志木なども、勤務地や大学、路線によって十分使える。

重要なのは地名そのものではなく、東京の主要大学エリアへ無理なくアクセスできること。

ただ、どんどん遠くすると親の通勤と同じように、子どもの大学通学も重くなる。

路線によって自宅通学圏は変わる

松戸なら上野、東京、常磐線沿線、千葉側に強い。

東京東側の大学や都心部へ出やすく、千葉県内の大学も選択肢になる。

和光市なら池袋、新宿、渋谷方面へのアクセスを持ちやすい。

つまり、住む場所によって自宅通学圏の大学も変わる。

子どもの進路がまだ読めないなら、できるだけ広い方向へアクセスできる場所が安心だ。

5-3大学卒業後まで首都圏の実家は使える

大学4年になれば就職活動が始まる。

会社説明会、面接、インターンなど、首都圏企業へ動く機会は多い。

地方大学から東京就職を目指す場合、オンライン化したとはいえ、対面イベントやインターン、最終面接などで移動が必要になることもある。

首都圏に実家があるだけで、大学卒業時まで使える。

5-4就職後も実家から通える

大学を卒業して東京の会社へ入る。

給料がまだ低い新卒時代に、そのまま実家から通うこともできる。

家賃を払わず数年貯金し、その後一人暮らしするという選択も可能だ。

つまり、首都圏郊外の家は、子どもが22歳になった後まで経済的な価値を持つ可能性がある。

6地方にも強みはある

もちろん地方にも大きなメリットがある。

同じ予算なら広い、新しい、駅近、庭付き、駐車場付きの住宅を取りやすい。

親の通勤も短い。

子どもが小さい間の生活環境だけを見るなら、地方が勝つ家庭も多い。

だから地方子育てが悪いわけではない。

6-1地元大学・地元就職で完結できるなら強い

たとえば福岡で育ち、福岡の大学へ行き、福岡で就職する。

これなら地方側の弱点はかなり消える。

名古屋や大阪も同じだ。

地元に大学と仕事が十分ある都市なら、自宅通学+地元就職が成立する。

だから地方子育てを考えるときは、18歳以降もその都市圏で完結できるか。

ここを見るといい。

6-2子どもが地元に残るとは限らない

親としては福岡で大学へ行けばいい、名古屋で働けばいいと思うかもしれない。

でも進路を決めるのは子どもだ。

18歳になって東京へ行きたい、京都へ行きたい、海外へ行きたいと言うかもしれない。

つまり、地元完結は親が保証できない。

ここが難しい。

6-3進路が読めなくても対応しやすい

子どもが何をやりたいか分からないなら、選択肢の多い地域に住んでおくことには合理性がある。

首都圏ならかなり広い進路に対応できる。

もちろん京都大学、地方の医学部、海外大学などなら家を出る。

それでも国内で最も多くの選択肢を自宅圏に持てる。

6-4首都圏郊外は子どもの将来への投資でもある

首都圏郊外は、東京23区の住宅費から逃げる場所として見られがちだ。

でも大学進学まで考えると見方が変わる。

東京の教育・就職市場へ長期間アクセスするための場所でもある。

松戸や和光市に住むことは、単なる住宅費節約ではない。

子どもの将来への投資でもある。

6-5子ども2人ならメリットはさらに大きい

子ども2人なら大学進学も2回、就職活動も2回ある。

もし2人とも東京へ出るなら、一人暮らし費用も2人分だ。

だから首都圏郊外の住宅費が地方より年間数十万円高かったとしても、18歳以降まで含めれば単純に損とは言えない。

子どもの人数が多いほど、自宅通学圏の価値は大きくなる。

6-6住宅選びは大学まで含めて考える

子どもが0歳で家を買うとき、小学校だけを見る必要はない。

15年後、18年後まで見る。

この家から高校、予備校、大学へ通えるか。

子どもが大きくなっても自分の部屋があるか。

そこまで考える。

住宅は子どもの教育インフラでもある。

7まとめ

子どもの大学進学まで考えると、首都圏郊外に住むメリットはかなり大きい。

確かに地方より住宅費は高く、通勤も長くなりやすい。

でも和光市、松戸などに住めば、東京23区より住宅費を抑えながら東京の大学、東京の企業を自宅圏として使える。

大学進学時に一人暮らし、家賃、光熱費、家具、生活費を新しく負担しなくて済む可能性も高い。

つまり首都圏郊外で払っている住宅費は、ただの家賃ではない。

親の東京給与へのアクセス。子どもの大学へのアクセス。子どもの就職市場へのアクセス。

これらをまとめて買っている。

地方で地元大学、地元就職まで完結できるなら地方はかなり強い。

でも子どもが将来どこへ進みたいかは今の親には分からない。

だから進路の選択肢をなるべく残したいなら、東京のすぐ外側に住む。

和光市・松戸あたりで家の広さを確保しながら、東京を自宅通学圏として残す。

この選択は、子どもが大学生になるところまで考えるとかなり合理的だと思う。