1結論:子育てするなら東京23区にこだわらなくていい

子どもを持つなら、東京23区より首都圏郊外に住んだ方が家計はかなり作りやすい。

もちろん職場、実家、学校、友人、生活スタイルなどいろいろな事情がある。

だから全員郊外へ行けばいいという話ではない。

でも東京で働きながら、子ども1人、2人、広めの家、教育費、老後資金まで全部考えるなら、23区内に住むこと自体がかなり大きな固定費になる。

そこで、東京へのアクセスは残しつつ、県境を越える。

これがかなり合理的だ。

東側なら松戸、もう少し下がって柏。TX沿線なら流山おおたかの森。西側なら和光、朝霞。

この辺まで広げると、東京への通勤を完全に捨てずに住宅に使うお金を抑えやすくなる。

2子どもができると東京の住宅費が重くなる

独身なら東京はかなり強い。

会社が近い。飲食店が多い。遊ぶ場所も多い。電車も便利。狭い1Kでもそこまで困らない。

でも結婚して子どもができると話は変わる。

1LDKでは狭い。2LDK、3LDK、できれば70㎡前後が欲しくなる。

つまり、東京の高い「1㎡あたりの値段」を、より広い面積に対して払わないといけなくなる。

ここから住宅費が一気に重くなる。

2-1子育てでは広い家が必要になる

東京で子育てが高くなる理由は、塾、私立、習い事だけではない。

まず家が高い。

夫婦2人なら40〜50㎡でも暮らせる。

子ども2人なら60〜80㎡くらい欲しくなる。

だから子どもが増えるほど、東京に住むコストが拡大する。

毎月数万円の住宅費差でも、20年、30年と続けばかなり大きい。

そのお金を教育、旅行、投資、老後へ回せるなら、通勤時間を少し伸ばして家を広くする選択にはかなり合理性がある。

2-2地方まで行かず首都圏郊外へ出ればいい

ここで地方移住まで行く必要はない。

東京の雇用市場はかなり強く、給与も高く、仕事の選択肢も多い。

完全に地方へ移住して年収まで下がると、住宅費を下げた意味が薄くなることもある。

狙いたいのは、東京の仕事を維持しながら、住居だけ郊外へ出すこと。

東京勤務。でも住所は千葉、埼玉、神奈川。

これなら東京の給与水準を維持しながら住宅費を下げられる。

3東側は松戸・柏・流山を使い分ける

東京東側で考えるなら、まず分かりやすいのが松戸だ。

松戸から東京方面へは30分前後で出られるルートがあり、上野、東京、品川方面へのアクセスも取りやすい。

千葉県だが東京がそこまで遠くない。

だから、「東京を出たい。でも通勤1時間超えは嫌」という人にはかなりちょうどいい。

3-1松戸は通勤と住宅費のバランスがいい

東京23区内で少し外側へ行くだけだと、住宅費がそこまで劇的に下がらないこともある。

でも江戸川を越えて千葉へ入ると「東京都ではなくなる」という心理的な境界がある。

その分、住宅価格や家賃にも差が出やすい。

一方で松戸なら東京へのアクセスはまだ近い。

つまり、通勤利便性を大きく失わず、「東京都」の価格から外れる。

このバランスがいい。

3-2住宅を優先するなら柏

松戸よりさらに下がって柏まで行く選択もある。

松戸より通勤時間は伸びる。

でも街としてかなり大きく、駅前で買い物もでき、東京まで毎日出なくても柏周辺だけである程度生活が完結する。

つまり、東京のベッドタウンというより、郊外の中心都市として使える。

ここが松戸との違いだ。

毎日出社なら松戸、リモート併用なら柏

かなり単純化すると、通勤を優先するなら松戸。住宅や街の完結性まで重視するなら柏。

毎日東京駅や大手町へ出社するなら松戸くらいに留めたい。

週2〜3回出社、あるいは千葉北西部にも仕事があるなら柏まで下がる余地がある。

郊外選びでは「一番安い場所」ではなく、自分の出社頻度で耐えられる限界まで下がる。

この考え方がいい。

3-3流山おおたかの森は子育て環境重視

子育て世帯でよく候補に上がるのが流山おおたかの森だ。

TX沿線の開発が進み、子育て世帯にも人気がある。

ただし人気が上がった分、住宅価格も上がっており、今では「安い郊外」とは言いにくい。

だから、流山おおたかの森は安さで選ぶ街というより、子育て環境と都心アクセスのバランスで選ぶ街。

そう考えた方がいい。

家の安さだけならさらに外へ。

利便性や街の新しさも欲しいなら流山。

この判断になる。

4西側は和光・朝霞・志木を使い分ける

埼玉側なら和光市。

ここはかなりバランスがいい。

東武東上線、東京メトロ有楽町線、副都心線が使え、池袋、新宿三丁目、渋谷方面まで出やすい。

つまり埼玉県に住みながら都心西側へかなりアクセスしやすい。

西側勤務ならかなり強い。

4-1和光市は東京へのアクセスがかなり強い

住所は埼玉だが、かなり東京寄りだ。

だから東京都内にこだわる必要がなければかなり合理的。

特に池袋、新宿、渋谷方面に職場があるなら、千葉側の松戸より和光の方が相性がいい。

郊外選びは東京駅からの距離だけで考えない方がいい。

自分の職場が東側なのか西側なのか。

ここで決める。

4-2住宅を優先するなら朝霞・志木

和光よりさらに埼玉側へ行けば、朝霞、朝霞台、志木という選択肢も出てくる。

都心までの時間は少しずつ伸びる。

その代わり住宅の選択肢は広がる。

西側も東側と同じで、和光で止めるか、朝霞まで行くか、志木まで行くか。

毎日出社なら手前、リモート併用なら奥が基本だ。

4-3神奈川側は県境を越えても高い

神奈川にも川崎、横浜、武蔵小杉など都心アクセスのいい場所は多い。

ただし人気エリアは普通に高い。

東京都を出た瞬間に一気に安くなるとは限らない。

特に横浜、川崎、武蔵小杉などは、それ自体が人気都市だ。

だから、「県境を越えれば安い」という理屈が千葉・埼玉ほど単純には効かない。

住宅費削減を目的にするなら、さらに郊外まで見る必要があるケースもある。

5郊外選びは職場と出社頻度から決める

東京勤務だからどこに住んでも東京へ行けばいい、ではない。

東京は大きい。

勤務地が東京・大手町、新宿、渋谷、品川では全然違う。

だから東側勤務なら松戸、柏、流山。

西側勤務なら和光、朝霞、志木。

という感じで、職場から伸びている路線の先に住む。

これが基本だ。

毎朝都心を横断するような住み方は避けたい。

5-1目安はドアツードア1時間以内

郊外へ出るとき、住宅費だけ見てどんどん遠くへ行くのも危ない。

片道90分、往復3時間を週5日。

かなり重い。

だから、ドアツードア1時間以内をひとつの上限にしたい。

電車そのものは30〜40分。自宅から駅、駅から会社まで合わせて1時間弱。

このくらい。

そこを超えてまで家賃を下げるなら、生活時間をかなり失う。

5-2リモート併用ならさらに外へ行ける

逆に週2回、週1回出社なら話は変わる。

片道70分でも週1回なら耐えられる。

だったら柏より先、志木より先という選択もできる。

だから家を買う前には、今の会社が本当に今後もその出社頻度なのかを考えた方がいい。

フルリモート前提で郊外に家を買い、数年後に週4出社となればかなりつらい。

5-3通勤時間も家計の一部

独身なら電車で片道1時間でも何とかなる。

子どもがいると保育園、送り迎え、夕食、風呂、寝かしつけがある。

帰宅が毎日21時では家族への負担も大きい。

だから住宅費を下げるために通勤時間を無限に増やしてはいけない。

家賃5万円を下げる代わりに、毎日2時間余計に移動する。

本当に得か。

ここまで考える。

6郊外では安さより家計全体のバランスを見る

郊外居住の目的は住宅費を最小化することではない。

住宅費と利便性のバランスを良くすること。

松戸より我孫子、柏より取手、和光より川越まで行けばもっと安くなるかもしれない。

でも通勤負担も増える。

大事なのは安さではなく、東京の雇用市場を使える範囲で住宅費を下げること。

6-1駅徒歩より広さを優先する選択もある

独身なら駅徒歩5分はかなり価値がある。

でも子育て世帯なら車や自転車を使うことも増える。

だったら駅徒歩5分の60㎡より、駅徒歩15分の80㎡の方が暮らしやすいこともある。

子ども部屋、収納、リビングは毎日使う。

つまり、子育て期は駅距離より住宅面積の価値が上がる。

6-2駅名ブランドに払いすぎない

流山おおたかの森や武蔵小杉のように人気が上がれば、当然高くなる。

街として良くても、値段が上がりすぎればコスパは下がる。

だから有名な子育て人気駅だけを見る必要はない。

一駅隣、急行停車駅ではない、駅徒歩を少し伸ばす。

こういうところにも選択肢はある。

街のブランドより、家計全体を見る。

6-3郊外へ行くなら広さを取る

住宅費を下げるために郊外へ行くなら、その分ちゃんと家を広くしたい。

23区の狭い家から郊外の狭い家では意味が薄い。

子ども2人なら3LDK、できれば70㎡前後以上をひとつの目安にしたい。

もちろん家庭によって違う。

でも子どもが大きくなってから「やっぱり狭い」となり、引っ越す方が余計にお金がかかる。

だから、郊外へ行くなら、そのメリットを住宅面積に使う。

6-4東京に残った方がいい家庭もある

もちろん全員郊外ではない。

職場が都心、毎日出社、長時間勤務、夫婦とも都心勤務、実家が23区内。

こういう人なら東京に住んで通勤時間を削った方がいい場合もある。

夫婦2人がそれぞれ毎日往復1時間ずつ余計に通勤するなら、家庭全体ではかなり大きい。

だから住宅費だけで決めない。

6-5世帯年収が十分高ければ東京でもいい

単純に、十分稼いでいるなら東京に住めばいい。

住宅費を払っても教育、貯蓄、旅行まで余裕があるなら問題ない。

東京には東京のメリットがある。

だから東京が悪いのではない。

東京の住宅費を払うために、他の選択肢を削り始めるなら郊外を考える。

このラインだ。

7候補エリアを整理する

勤務地まず検討したいもう少し住宅優先
東京・大手町・上野方面松戸柏
秋葉原・TX沿線流山おおたかの森周辺さらにTX郊外
池袋方面和光市朝霞・志木
新宿・渋谷方面和光市朝霞・志木
横浜・品川方面川崎・横浜周辺神奈川のさらに郊外

重要なのは、「首都圏郊外」という一括りでは考えないこと。

職場の方向ごとに見る。

7-1基準点は松戸・和光市

全部を一つにまとめるなら、東側なら松戸、西側なら和光市。

この辺が、東京を出るメリットと通勤利便性のバランスを取りやすい。

ここからさらに外へ行くと住宅費は下げやすくなるが、通勤時間も増える。

だから、毎日出社なら松戸・和光あたりまで。リモート併用なら柏・朝霞・志木あたりまで。

くらいから考えると分かりやすい。

もちろん勤務先による。

でも何となく「郊外が安い」で探すよりずっといい。

8まとめ

子どもを持つなら、東京23区に住み続けることを前提にしなくていい。

東京で働く。

でも千葉、埼玉、神奈川に住む。

それでいい。

特に東側なら松戸、もう少し下がって柏。子育て環境を重視するなら流山おおたかの森周辺。

西側なら和光、さらに朝霞・志木。

この辺まで広げると、東京への通勤を残しながら住宅の選択肢を増やせる。

大事なのは一番安い街に住むことではない。

東京の雇用市場を捨てずに、東京の住宅価格だけを避けること。

これが首都圏郊外に住む一番大きなメリットだ。

家賃を下げる。家を広くする。教育費を残す。貯金する。子どもとの時間も確保する。

そこまで含めるなら、東京23区から数十分離れる価値は十分ある。

子育て世帯なら、東京に住めるかではなく、東京に住むために何を犠牲にするのか。

そこまで見て住む場所を決めたい。